JetBrains製品の新ライセンス体系の注意点(IntelliJ, RubyMine, PhpStorm など)
JetBrainsから製品のライセンス体系が変わるというメールが来ましたが、ちょっとモヤモヤしたので調べてみました。
新ライセンスのポイント
JetBrains製品が新ライセンスに切り替わるのは、2015年11月2日からです。
新ライセンスに関する情報の詳細は、以下のページに載っています。
- Monthly and yearly plans with JetBrains Toolbox
- New Licensing Model and JetBrains Toolbox – Licensing and Purchasing FAQ
新ライセンスのポイントは以下の3つです。
- サブスクリプション型のライセンス
- 月単位のライセンスの導入
- Perpetual Fallback License
サブスクリプション型のライセンス
これまでのライセンスも「アップグレード・サブスクリプション」という表記でしたが、ライセンスが切れてもその時点のバージョンを使うことができたので、実態は「アップグレード権を購入している」という位置付けでした。
新ライセンスでは、完全なサブスクリプション・ライセンスになるため、原則的にはライセンスが切れると全く使用できなくなります。
※この点については、実ははっきりと書いてある個所が見つからなかったのですが、僕はこのように理解しました。
ただし、後述する「Perpetual Fallback License」というオマケが付いてきます。
月単位のライセンスの導入
これまでは、年単位でのライセンス購入しかできませんでしたが、今後は月単位でも購入できるようになります。
短期開発で有用かもしれません。
Perpetual Fallback License
年単位でも月単位でも、連続12ヵ月以上ライセンスを購入し続けると、以下の権利をもらえます。
- 1年前のバージョンを永久に使用することができる。
- そのバージョンのバグフィックス版にアップデートできる。
一見すると、このお陰でこれまでのライセンスと同じ扱いになるんじゃないかと思いますが、「1年前のバージョン」というのがミソです。
JetBrains製品の場合、1年以内にメジャーバージョンアップが行われることが多いので、これは実質的に「最後に使っていたバージョンよりも1つ古いバージョンに戻らなければならない」ということを意味します。
ということで、これはあまり意味のないサービスで、単なるオマケ程度のものと考えた方が良さそうです。
所感
改めて今回の変更点を見てみると、ライセンス更新をスキップする人を封じるためにやったのかなあ、と勘繰りたくなります。
2年ごとに更新する人とか多かったのかもしれません。
ちなみに、僕はRubyMineを数年使ってますが、一応ライセンスは毎年更新しています。
ただ、RubyMineはメジャーバージョンアップでデグレードすることが多いので、実際のバージョンアップはたまにしかやりませんが。
縛りをきつくするよりも品質を上げた方がいいんじゃないかな、などと思ったりもします。
追記
この件、9月頭に議論になってたみたいですね。